日ごろの業務で増えていく名刺をスマートに管理するならば、ドキュメントスキャナーを使ってデータ化するのが最も効率的だ。大量の名刺も手間なくスピーディーにスキャンでき、重たい名刺ホルダーを引っ張り出すことなくパソコンやスマートデバイスで閲覧できるようになる。

名刺のデータ化はドキュメントスキャナーを利用するのが便利。しかし、わざわざ用意するのは手間がかかる
名刺のデータ化はドキュメントスキャナーを利用するのが便利。しかし、わざわざ用意するのは手間がかかる
(撮影:磯 修、以下同じ)
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 しかし、ドキュメントスキャナーが会社管理で利用には申請が必要だったりすると、スキャンしたい名刺の枚数によってはわざわざ用意するのがかえって手間だったりする。そんなときは、スマホのカメラ機能で名刺を撮影し、デジタル化する名刺管理アプリを利用するのが便利だ。スキャナーどころかパソコンすら用意する必要がないので、外出先などでちょっとした空き時間を利用して作業できる。

スマホの名刺管理アプリは、スマホのカメラ機能で名刺を撮影するだけでデータ化できる。スマホさえあれば場所を問わずにできるのが魅力
スマホの名刺管理アプリは、スマホのカメラ機能で名刺を撮影するだけでデータ化できる。スマホさえあれば場所を問わずにできるのが魅力
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名刺管理アプリ、文字認識の方法で大きく分けて2種類ある

 スマホ用の名刺管理アプリは、単に名刺を画像として保存するものではなく、名刺に記載された文字情報を読み取ってテキストデータ化する機能を持つものが主流になっている。情報がデジタル化されればスマホの住所録へワンタッチで登録でき、人名や社名などで検索できるようになり、実用性はグンと高まる。

 名刺管理アプリでチェックしたいのが、文字情報をテキストデータ化する方法だ。OCR(文字認識)機能のみで画像をテキスト化するタイプと、クラウドを介して人間の手でテキスト化するタイプ(人力OCRとも呼ばれる)の2種類に大きく分けられる。

 OCR機能を利用するタイプは、処理の速さがメリットだ。撮影後、数秒程度でデータ化が終了するので、大量の名刺も次々に処理できる。

 ただ、名刺は会社名や人名などの情報が順不同で記載されていたり、縦書きや横書きが混在する複雑なレイアウトが多かったりと、OCRが苦手とする印刷物の筆頭といえる存在だ。OCRでは文字の認識ミスが発生したりデータの分類が誤っていたりする場合があり、生成されたデータをそのまま使うのはリスクがある。完全なデータにするためには、ユーザーが内容を一通りチェックして適宜修正する必要がある。