僕は、普段使っているパソコンを全てWindows 10にそろえている。新しく購入した機種はもちろん、「Surface Pro 3」や「ThinkPad X1 Carbon(初代)」、「dynabook KIRA V832」、ショップブランドのデスクトップパソコンなどは、全てバージョンアップした。
そもそも、Windows 8.1に比べて、Windows 10が劣る箇所が一つも見当たらないので、バージョンアップしない理由が見つからないのだ。
Windows 8/8.1というと、タッチ操作に向いたインタフェースを備えるというのが最大の特徴だった。しかしどう考えてもWindowsをタッチで操作するのには無理がある。電子ブックを読んだりWebブラウザーを使ったりするだけならタッチでもいいのだが、そもそも僕は何十年もマウスとキーボードを使ってきており、その操作に慣れている。あえてタッチする理由が見当たらない。
スマホやタブレットは手に持って使うだけに、タッチ操作が向いている。ただ、12インチ以上のパソコンを手に持って使うのは辛い。机上で使うなら、タッチ操作は不要なのだ。
Windows 8が登場した段階で、タッチ操作に向いたストアアプリがたくさん登場し、より便利に使えて、生産性が向上するなら状況は大きく変わっただろう。だが、目新しいアプリがほとんど出てこない上に、マイクロソフト製の「Office 2016」でさえデスクトップアプリのままという状態で、タッチ操作をしろというのは無理がある。Windows 8や8.1が悪いOSだとは思わないが、対応アプリが貧弱すぎて使う意味を見い出せなかった。
ユーザーインタフェースの軸がデスクトップ向けに変わったWindows 10は、パソコンとしてとても使いやすく、Windows 8/8.1よりも生産性が向上している。使い勝手はWindows 7とほぼ同じと思ってよいのだが、サポート期間が長くなるのだから、僕にとって乗り換えない理由はなかった。