無線LANインフラをいったん構築すれば、あとは何もしなくていいと思っていないだろうか。残念ながら、その考えは誤りだ。

 実際には、無線LAN構築後も状況は刻々と変化する(図3-1)。例えば、APが故障することもあるし、何らかの原因でAPの位置や向きが変わってしまうこともある。また、従来はなかった障害物の出現やフロアレイアウトの変更により、電波が届かないエリアができる可能性もある。接続する端末数が当初の想定よりも大幅に増えたり、新たな電波干渉源が現れたりするかもしれない。

図3-1 無線LAN構築後も状況は変化する
図3-1 無線LAN構築後も状況は変化する
無線LANは構築すれば終わりではない。構築後も状況は刻々と変化するため、無線LANにつながらなくなったり通信が遅くなったりすることもある。そうした変化を把握するため、定期的な点検が重要になる。
[画像のクリックで拡大表示]

 こうした状況の変化により、「つながらない」「通信速度が遅い」といった不具合が起こる可能性がある。そうした不具合をいち早く見つけて対処するためには定期的な点検が重要だ。