ピボットテーブルやピボットグラフのフィルターボタンと同様の操作は、「スライサー」や「タイムライン」を利用することでも実行できる。場合によっては、両者を使うほうがフィルターボタンよりも操作が快適になる。
スライサーからフィルタリングを実行する
まずスライサーだが、これはフィルターの項目をボタン化したツールと考えればよい。ボタンのクリックで要素の表示・非表示を切り替えられるから、フィルターボタンのチェックをオンオフするよりも作業をスムーズに進められる。
では一例を示そう。図1はピボットテーブルに「月」のスライサーを挿入したものだ。ピボットテーブル右横に配置したものがスライサーだ。「分析」タブ→「スライサーの挿入」を選ぶと「スライサーの挿入」ダイアログが現れるので、ここでスライサーに適用したいフィールド(例の場合は「月」)を選べばよい。
スライサーのボタン、例えば「3月」をクリックしてみよう。するとピボットテーブルの表示内容が書き換わって「3月」のみの表示となる。複数月を表示する場合、スライサーの「複数選択」ボタンを押した後、仮に「3月」に加えて「4月」「5月」のボタンをクリックする。すると「3月」から「5月」の3カ月間の行先別売上を表示できる(図2)。フィルターを解除するには、スライサーにある「フィルターのクリア」ボタンをクリックすればよい。
スライサーは複数個設定できる。ピボットテーブルのいずれかのセルを選択した後、「分析」タブ→「スライサーの挿入」を選び、「スライサーの挿入」ダイアログボックスにある「行先」にチェックを入れて「OK」ボタンを押してみよう。「行先」のスライサーを追加できた。ボタンのオンオフ操作により、「月」「行先」の双方でフィルタリングを実行できる(図3)。ピボットテーブルのフィルターボタンを使うよりもフィルタリング作業がてきぱき行えることが分かると思う。