ピボットテーブルには「ピボットグラフ」という機能がある。これは作成したピボットテーブルから手っ取り早くグラフを作成する機能だ。ピボットグラフには通常のグラフとは異なる機能がある。この点を知ることがピボットグラフの「ちょい達人」になるためのポイントになる。

ピボットテーブルからグラフを作成する

 図1は月別の「行先」の売上を一覧にしたものだ。「分析」タブの「グループの選択」を使い、四半期でグループ化している(「ピボットテーブル内に思い通りの小計行を作る」)。今回はこのピボットテーブルから棒グラフや円グラフを自在に作成する。

図1●「ピボットグラフ」を作成する場合、基本的に範囲を指定する必要はない。ピボットテーブル内のいずれかのセルを選択するだけでよい
図1●「ピボットグラフ」を作成する場合、基本的に範囲を指定する必要はない。ピボットテーブル内のいずれかのセルを選択するだけでよい
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 ピボットテーブル内のセルを選択し、「分析」タブの「ピボットグラフ」ボタンをクリックして、「グラフの挿入」ダイアログボックスを表示する。「縦棒」の「集合縦棒」を選択して「OK」ボタンを押そう(同図1)。範囲の指定などなしにピボットテーブルからいきなりグラフを作れた(図2

図2●ピボットテーブルから一発で縦棒グラフを作れた。「月」の項目が四半期でグループ化されていることに注目したい
図2●ピボットテーブルから一発で縦棒グラフを作れた。「月」の項目が四半期でグループ化されていることに注目したい
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 出来上がったグラフは、通常の手順で作る一般的なグラフとあまり変わりのない見栄えだ。例えば、グラフの右上には「+(グラフ要素)」ボタンがあるのも同じだ。この「+」ボタンをクリックして「データラベル」をチェックしてみよう。それぞれの棒グラフにデータラベルを表示できた(図3)。

図3●「データラベル」の表示方法は通常のグラフと同じだ。「デザイン」タブの「クイックレイアウト」ボタンを使う手もある
図3●「データラベル」の表示方法は通常のグラフと同じだ。「デザイン」タブの「クイックレイアウト」ボタンを使う手もある
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グラフの表示を自在に切り替える

 ただし、よく見ると、通常のグラフと違うところもある。グラフ上にいくつかボタンがある点だ。これはフィルターボタンで、グラフから要素を取り除いたり、追加したりする際に利用する。

 例えば、「行先」フィルターボタンをクリックし、「すべて選択」のチェックを外し、「ツキノリゾート」にチェックを入れて「OK」ボタンを押してみよう。するとツキノリゾートのみの棒グラフを表示できる(図4)。元に戻すには、「行先」フィルターボタンから「すべて選択」をチェックして「OK」を押せばよい。

図4●「行先」フィルターボタンを利用して高級リゾートで著名な「ツキノリゾート」のみを表示した
図4●「行先」フィルターボタンを利用して高級リゾートで著名な「ツキノリゾート」のみを表示した
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