「ただいまからショータイムです!」

 東京・原宿にあるレストラン「KAWAII MONSTER CAFE HARAJUKU(カワイイモンスターカフェ ハラジュク)」。大音響の音楽とともに、店の中央にある巨大なメリーゴーラウンドが動き出した(写真)。

写真 ダイヤモンドダイニングが運営するカフェの様子
ネットで自慢したくなる体験を
写真 ダイヤモンドダイニングが運営するカフェの様子
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 客席にいたオーストラリアの観光客が、店員に手を取られて壇上へ。音楽に合わせて踊りまくり、すっかりご満悦だ。周りで踊る店員の出で立ちはコスプレそのもの。原色をちりばめた店内は何もかもが派手で奇抜だ。

 「東京の新名所として訪日観光客に楽しんでもらい、興奮の体験をネットに投稿してもらいたい」。同店を運営するダイヤモンドダイニングの石川貴浩マーケティング戦略室法人営業・インバウンド部部長は、奇抜な演出の意図をこう語る。70以上の業態を運営する同社は、カワイイモンスターカフェを「訪日観光客をターゲットにしたインバウンド戦略店」と位置づける。昨年8月の開店以来、来店客の2割を外国人が占める。

 ダイヤモンドダイニングの最終的な狙いは、ITを活用した訪日観光客増のサイクルを作ることにある。起点となるのは、一度見たら忘れられない異色の店舗だ。スマートフォンで撮影した写真をすぐにSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)へ投稿できるよう、店舗にはWi-Fiによる無線LAN環境を整備した。ネット上でクチコミを誘発し、他の外国人の訪日意欲を刺激する。