「ソーシャルリクルーティング」という言葉がある。FacebookやTwitterなどのソーシャルメディアを利用した採用活動のことだ。

 意外かもしれないが、Instagramも多くの企業で採用活動に使われている。例えば「求人」「新卒」「求人募集」などで検索すると、多数の求人アカウントや求人情報がInstagram内に掲載されていると分かる。

図1●「求人」で検索したところ。求人用アカウントがたくさんある
図1●「求人」で検索したところ。求人用アカウントがたくさんある
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 今回は、Instagramを採用活動に使うメリットとコツを実例とともに紹介していきたい。

採用のミスマッチを防止する

 そもそも、ソーシャルリクルーティングにはどのような意義があるのだろうか。

 コストを掛けて採用してもすぐに辞めてしまう学生は多い。厚生労働省の「新規学卒者の離職状況」を見てみると、新卒の3人に1人が3年以内に辞める状態が続いている。例えば平成25年(2013年)卒業の新卒学生は、3年で31.9%が離職している状態だ。

 ソーシャルリクルーティングによって、企業側は求職者に対して自社で働く人たち、文化、雰囲気や環境などをアピールできる。逆に、求職者側は、ソーシャルメディアを通じて人柄など採用の参考になる情報を提供することとなる。つまり、双方にとって採用のミスマッチが起きにくくなり、離職率を下げる効果が期待できるのだ。

 採用活動を行う際、求人サイトなどを利用すると掲載費用がかかるが、ソーシャルメディア上で採用活動ができれば、採用コストの削減効果も期待できる。企業側にとっては、様々なメリットがあるのがソーシャルリクルーティングなのだ。