ジャストシステムの「モバイル&ソーシャルメディア月次定点調査2016年度総集編」によると、Instagramの利用率は22.3%だった。認知度は1月調査の76.5%から12月調査には89.5%まで増加した。Facebook(96.4%)、Twitter(97.0%)、LINE(97.0%)、YouTube(98.2%)の認知度に近づいてきたことになる。認知度や関心が高まっている今こそ、Instagramの導入を考える良い機会だろう。

 これまでハッシュタグの付け方など効果を上げる工夫をいろいろ取り上げてきたが、Instagramで一番大切なのはやはり写真そのものだ。Instagramに関する悩みを周囲に聞くと、「写真がきれいに撮れない」という声が多かった。今回はインスタジェニック、つまりInstagramで見栄えの良い写真を撮るコツについて見ていこう。

「午前中の自然光」で撮影するのがベスト

 以前当連載のインタビューでプロのカメラマンに教えてもらった通り、写真は自然光の下で撮影するのがベストだ。

図1●北欧、くらしの道具店のInstagram
図1●北欧、くらしの道具店のInstagram
https://www.instagram.com/hokuoh_kurashi/
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 Instagramで51.5万人のフォロワーを持つ、食器・日用品・ファッション小物など暮らし関連小物のECサイト「北欧、くらしの道具店」(@hokuoh_kurashi)が参考になる。Instagramで好まれるテイストなのがよく分かるだろう。全体に白色で統一され、シンプルで素材感を感じさせる美しい写真が並んでいる。

 「こんな写真は一般人では撮れない」「プロカメラマンが撮影したのに違いない」と思う方も多いかもしれない。実は、運営会社の社員の大半は、編集者やカメラマンなどのクリエイティブ職経験がない。人口光を使わず、自然光のみで撮影することが素人でも良い写真が撮れるコツなのだ。そのためにオフィスは日当たりが良いところを選び、機材などのハードウエアには投資しているという(参考記事)。

 実際、「写真は午前中の自然光の中で撮る」というインスタグラマーは多い。自然光は明るくて、色も自然だ。午後になると光が強すぎ、影も濃くなり、扱いが難しくなってしまうので、午前中の光がお勧めだ。自然光を被写体の後ろやや斜めから当てるようにすると、柔らかい光の中で撮れるので、ぜひ試してみてほしい。

 暗い光の中で撮影せざるを得ない場合もあるかもしれない。そのようなときは、写真編集アプリで明るさを調整しよう。白く飛びすぎないよう、適切な明るさに調整してみてほしい。夜明け前や夕暮れを狙うと雰囲気のある写真が撮れるので、あえて狙って撮るのもよいだろう。