カードゲームをテーマにした観客参加型の舞台で、観客の投票集計を支援するためのシステムです。舞台の上にカメラを設置したところ(図1)、観客をしっかり見られることが分かりました(図2)。これを人が見て、バインダーを上げる投票を集計します。芝居は投票結果に応じて、ほぼアドリブで進行します。

図1●舞台上から観客を撮影
図1●舞台上から観客を撮影
図2●カメラから見える画像
図2●カメラから見える画像

 カメラをつないだRaspberry Piは舞台の裏側に設置して、遠隔から操作します。カメラは設置してみると、青く光ることが判明し、黒いガムテープで隠しました。結果、舞台上の真正面に設置しているのにもかかわらず、観客からは全く気付かれませんでした。後は本番中に観客席が暗くなっても撮影できるかどうかですが、メモを取るため真っ暗ではないので、十分に投票結果を集計できました。

 2015年8月の公演で実際に動かしました。困ったのは途中でルーターが落ちてしまったこと。最後の投票だけ客席の後ろに担当者が飛んでいって目視で集計しました。次回は、映像を画像認識して、自動集計できないか検討しています。Raspberry Piは小型で安価なため、小劇場でも簡単に導入できます。