図1●人を見つけて自動で風を送るマシン
図1●人を見つけて自動で風を送るマシン

 「高原に住んでいても今年の夏は暑くて何ごとにも集中できない」――。そんなことを昨夏に考えていて思い付いたのが移動型の扇風機「ファンタン君」です(図1)。

 一定の温度を超えたら、人感センサーで周りの人を探して、5分ほど扇風機を回します。もう一度周りを見回し、動くものを感知したら、再度風を送り、もう人が見つからなかったら5分ほど休憩し、それを繰り返します。

 最初はタミヤの工作キットを使って足回りを作成しました(図2)。次は温度センサーをRaspberry Piにつなぐため、ブレッドボードで回路の配線です(図3)。初めての電子工作だったので、最初はうまく制御できず、苦労しました。

図2●最初に足回りを製作
図2●最初に足回りを製作
図3●温度センサーをつないだ
図3●温度センサーをつないだ

 人感センサーなどを使えるようにしてから、Scratchを使ってプログラムを作成しました(図4)。高い温度を検知して、人感センサーで動いたものを感知したらファンタン君は動き出します。

図4●Scratchでプログラミング
図4●Scratchでプログラミング

 今後は距離センサーを搭載して、相手との距離も測れるようにしたい考えです。さらに顔を識別する機能も付けて、より実用的にしたい考えです。ただし、自分たち双子の顔の違いまで識別できるのかが今後の課題になります。

 両親が雑貨屋を経営しており、店を開けているときにお客さんが来たら通知してくれるマシンの製作も依頼されています。Raspberry Piを初めて使ってみて、人を見つけてその方向に動くといったことも可能と分かり、びっくりし、考え方が変わりました。