エレベーターの開発や製造、保守などを一手に提供するフジテック。同社は、オフィスにいながらにして、現場の様子を確認できる仕組みを構築した()。

図●フジテックが構築した全天球型カメラ活用の仕組み
図●フジテックが構築した全天球型カメラ活用の仕組み
(写真左上:太田 未来子、写真下:フジテック提供)
[画像のクリックで拡大表示]

 活用するのはリコーのデジタルカメラ「RICOH THETA S」だ。360度全方向を撮影できる、全天球型のカメラである。THETA Sを使えば、壁4面と床面、天井面の合計6面を連続的な画像データとして捉えられる。一枚の映像で、360度の景色をデジタル化して収められる、というわけだ(写真1)。

写真1●フジテックの、エレベー ター点検の研修施設。作業しているのは同社情報システム部の石岡早織氏。手に持っているのは、リコー製の全天球型のカメラ「RICOH THETA S」。
写真1●フジテックの、エレベー ター点検の研修施設。作業しているのは同社情報システム部の石岡早織氏。手に持っているのは、リコー製の全天球型のカメラ「RICOH THETA S」。
(写真:太田 未来子)
[画像のクリックで拡大表示]

 「THETA Sを使えば、現場にいない従業員でもその場にいるのと同じように現場を確認できる」。フジテック 執行役員 情報システム部長の友岡賢二氏はこう説明する。撮影した画像データは、PCに取り込んで社内システムにアップロードする。オフィスや従業員は作業現場に行くことなく、オフィスにいながらにして、現場の様子をイメージできる。