スマートフォンをビジネスで使うというと、まず想像するのがメールの確認。最近ではプライベート向けのLINEなどで市民権を得ているメッセージサービスを、ビジネス向けのアプリケーションとして利用するケースもある。

 こうしたコミュニケーション用途はもちろんのこと、スマートフォンという「常時接続回線付き小型コンピューター」が手元にあるのならば、スマートフォンをパソコンの代わりに使うことも可能だ。実際のビジネスシーンを想定しながら、役立つアプリを7つのジャンルから紹介していこう。

PDFはメモやコメントの記入もOK

 ビジネスでやり取りする機会の多い文書ファイル形式としてPDFがある。PDFファイルを閲覧するアプリは、多くのスマートフォンで最初から入っている。メールで添付されていても、見るだけなら問題ないことがほとんどだ。しかし、ちょっとしたコメントやメモを追加して返送したいときはPDF編集アプリが必要になる。

 簡単なメモやコメントを付けられればいいのであれば、アドビ システムズが提供する「Adobe Acrobat Reader」がある。閲覧が基本だが、注釈ツールでテキストをハイライトしたり、ノート注釈や描画ツールでメモを残したりできる。複雑な指示には向かないものの、修正のポイントを指摘するような使い方ならばこと足りる。iPhone、Android、Windows 10 Mobileのそれぞれに対応し、無料で使える。

図1●「Adobe Acrobat Reader」でPDF化したWebサイトのファイルを開き、メモやマーカーなどを書き入れたところ
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図1●「Adobe Acrobat Reader」でPDF化したWebサイトのファイルを開き、メモやマーカーなどを書き入れたところ
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図1●「Adobe Acrobat Reader」でPDF化したWebサイトのファイルを開き、メモやマーカーなどを書き入れたところ

 手書きでメモやノートを取れるアプリもある。「MetaMoJi Note Lite」(開発元:MetaMoJi、無料)は、スマートフォンやタブレットのディスプレーをノートのように使って、手書きで様々な書類を作り上げられるアプリだ。

 白紙のノートにメモや書類を作成することはもちろん、PDFファイルを開いてその上に手書きの文字や図形などを加えてPDFファイルで保存し、相手に送信することもできる。PDFで届いた書類に複雑な指示を入れて送り返すような場面では、便利だ。iPhone、Androidの双方で利用できる。

図2●「MetaMoJi Note Lite」の画面。PDFファイルをインポートして手書きのメモを入れられる
図2●「MetaMoJi Note Lite」の画面。PDFファイルをインポートして手書きのメモを入れられる
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