高機能化が進むスマホ。最近では、顔認証機能を備えた機種が登場している。顔認証では、目、鼻、口といった顔のパーツの特徴とそれらの配置によって個人を識別する。生体認証の1種であり、なりすましは難しそうだが、実際のところはどうだろうか。

 今回の実験では、(1)メガネをかけたり、ひげを付けたりしても正しく認識するか、(2)本人の写真を本人と認識するか、(3)双子の一方が、もう一方になりすますことは可能か──の3点について調べた(図7-1)。実験では、それぞれの条件で20回試行して成功率を求めた。

図7-1●スマホを使った顔認証実験の概要
図7-1●スマホを使った顔認証実験の概要
まず、スマホの顔認証機能に試験者の顔を登録。その後、(1)変装した試験者の顔と(2)試験者の 顔写真を使って顔認証機能を試行。本人と認識されるかどうかを調べた。また、(3)双子の試験者 を用意し、一方の試験者の顔を登録し、もう一方の試験者で認証されるかどうかを実験した。
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 実験に使用したスマホは「Nexus 5」。OSはAndroid 4.4.3。同機種の顔認証機能には、「まばたき設定」と呼ばれる設定がある。これを設定すると、認証の際にまばたきをする必要がある。写真などによるなりすましを防ぐためだ。今回の実験では、まばたき設定は無効のままにした。