なぜソフトウェア開発者は恋愛で苦労しがちなのか――この問題にアプローチするために、ステレオタイプ的なソフトウェア開発者像を振り返ってみよう。もちろん、あらゆるステレオタイプというのはそういうものだが、オタクっぽく社交下手なソフトウェア開発者というステレオタイプは、あなたには当てはまらないかもしれない。しかし、ぴったり当てはまる場合、あるいは少しでも当てはまる場合は、ここで私が言おうとしていることの一部は、たぶんあなたにも無関係ではないだろう。

図1●「Forever Alone」(ずっとぼっち)
図1●「Forever Alone」(ずっとぼっち)

 インターネットには、「Forever Alone」(ずっとぼっち)という有名なミーム(流行りネタ)がある。基本的に、永遠に恋人を見つけられず孤独だという意味である。私の経験では、多くのソフトウェア開発者、それも若い人々がこのミームに共感しているようだ。

 しかし、このミームと感覚に一体化してしまうと、問題を悪化させることになる。どのようにして人が人を愛し、どのようにして人間関係が機能するかは奇妙なものだ。それは、実際には猫とねずみのゲームである。ある一時点では、片方が追いかけ、もう片方が追いかけられている。時々、攻守ところを変えていれば、問題はない。しかし、片方がいつも追いかけていると、もう片方はどんどん離れていってしまうものだ。