2016年に入っても、人工知能(AI)ブームは加速する一方だ。囲碁のプロを打ち破る、職業の半分が取って代わられる可能性が浮上、国を挙げて研究体制を整備──。国内外でAIを巡る動きはより広がりをみせている。

 今回、2016年1月1日から5月6日までの記事アクセス数を基に、ITproに掲載した人工知能関連記事のランキング トップ20を作成した。これらの記事を通じて、人工知能の「今」を総ざらいする。今回は16位から20位までを紹介しよう。

20位
「Watsonでサイバー攻撃を自動防御」、日本IBMがセキュリティ戦略を発表

 日本IBMは2016年2月29日、セキュリティ事業の戦略説明会を開いた。サイバー犯罪者や攻撃手法などに関する情報「インテリジェンス」の分析に、自然言語処理・機械学習システム「Watson」を活用する将来像を強調。足元では組織改編やパートナー強化に注力するとした。

http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/column/14/346926/030400466/

日本IBMにおけるセキュリティ事業の2016年施策
日本IBMにおけるセキュリティ事業の2016年施策
出所:日本IBMの説明資料
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 セキュリティは、有望視されているAI応用分野の一つ。日本IBMは質問応答システムを軸とするプラットフォーム「Watson」をこの分野に応用していく方針を示した。「セキュリティ技術者の次のアクションや脅威への対応を提案したり、セキュリティ・オペレーション・センターでの攻撃対応を自動化したりして、インテリジェンスをより高いレベルで活用していく」製品化を目指すという。