筆者は、Evernoteは大いに活用しているわけではないのだが、まるきり使っていないわけでもない。一時期有料版(プレミアム版)を契約したこともあったが、無料版で十分と判断して戻していた。先日久しぶりに必要があってアクセスしてみたら、何と、無料版では利用できる端末が2台までに限定される仕様変更が通知された。

久しぶりにEvernoteを使って知った台数制限

 スマートフォンやタブレットなどのモバイル機器を多用する筆者は、それぞれの端末すべてにEvernoteは入れて、どのモバイル機器からもEvernoteにアクセスできる環境を整えてある。だから「2台」と言われて頭を抱えてしまった。もちろん有料版(プラス版またはプレミアム版)を契約すれば、台数制限はなくなるのだが……。

 ヘルプページを読んでいくと、Webブラウザーからのアクセス(Evernote Web)は制限外ということで胸をなでおろした。しかしこれはパソコンのみで、AndroidやiOSのスマホやタブレットのブラウザーは使えないことが分かってがっかり。

 筆者は原稿を書くメインパソコンにEvernoteアプリを入れてあるので、都合、1台のモバイルデバイスからしかアクセスできないことになってしまった。プレミアム版は、使っていた頃より値上げしているようで、さらにハードルは高くなっている。1年目は半額で使えるという案内も来たが、長く使うことを思うとお金を払い続ける決心がつかなかった。

図1●筆者のiPhoneの「Evernote」の「端末」設定画面。3台の端末が表示されているので、2台に減らさなくてはならない
図1●筆者のiPhoneの「Evernote」の「端末」設定画面。3台の端末が表示されているので、2台に減らさなくてはならない
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 この仕様変更で、久しぶりにEvernoteをいろいろ使ってみたいと思った心がポッキリと折れてしまった。たくさん書いてきたノートや気になることをまとめたノートブックをどうしていこうかと思い悩んでいる。

 以前コラムに書いたが、クラウドサービスというものは、提供側の仕様変更を受け入れざるを得ない(もちろんそうした利用規約に同意して使っているわけなので、文句は言えない立場でもあるが……)。自分にとってメリットのある仕様変更なら大歓迎だが、「改悪」とも思える仕様変更には、もちろんサービス側も諸事情のうえ熟考して踏み切ったこととは思うのだが、もうちょっとやりようがなかったのかな、などと、モヤモヤしてしまう。