以前、本コラムでMVNOの「カウントフリー」について紹介した。カウントフリーとは、特定のアプリに使われるパケットをカウントしないことである。

 筆者がメインで使っているIIJmioは、カウントフリーを提供していない。一方、サブ回線として使っているFREETEL SIMは、テキストメッセージアプリやSNSアプリ、ゲーム「Pokemon GO」、App Storeなどがカウントフリーとなっている。2017年4月まで使っていたLINEモバイルは、LINEやTwitter、インスタグラムやFacebookなど、各種SNSサービスの利用がカウントフリーとなり、SNSを多用する人にうれしいサービスだ。

「日経電子版+SIM」はおトクだがカウントフリーではなかった

 3月1日からケイ・オプティコムが提供する「日経電子版+SIM」というサービスが始まった。筆者は「電子版 上達への道」「ディスカバー!電子版」という、日経電子版の使い方を解説するコラムを日本経済新聞に連載していたこともあり、このサービスに興味が湧いた。

日経電子版とMVNOサービスが合体した「日経電子版+SIM」の公式ページ
日経電子版とMVNOサービスが合体した「日経電子版+SIM」の公式ページ
(出所:ケイ・オプティコム)
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 このサービスは6月から料金が改訂される。6月からの月額料金は、税別4869円から。この料金の場合は日経電子版と5GBのデータ通信で、通話とSMSは付かない。日経電子版は単体の契約で税込月額4200円(税別計算で3889円)なので、実質980円で5GBの通信が使えるという計算だ。通常のMVNOの5GBのサービスは税別1200~1500円程度なので、日経電子版を読む前提ならおトクかもしれない。

 ところが筆者は、このサービスについて1点勘違いをしていた。てっきり電子版利用分(電子版アプリのほか電子版モバイルや紙面ビューアーなども)がカウントフリーになると思っていたのだが、そうではなかったのだ。

 日経電子版を普通に読んでいると、1日十数MB~数十MBを消費する。紙面ビューアーだと70MB~200MB程度、電子版モバイルで映像なども見れば100MB~200MBぐらいは軽く消費してしまい、意外と通信量を消費する。これを毎日のこととして、30日間行なうと計算すれば、付属する5GBの通信量のかなりな部分、下手をすればプランを使い切ってしまう可能性もある。これがカウントフリーになるとならないとでは、使い勝手的に大違いだと思う。

 「電子版利用分はカウントフリーだとありがたいんだけどなぁ」と思っていたところ、家族から紙の新聞も見たいから「Wプラン」(新聞の料金+税込1000円で電子版が使える)にしよう、と言われたため、「日経電子版+SIM」は検討対象から外れた。