通信は、送信側/受信側のお互いが同じ手順に従って振る舞い、同じ形式でデータをやり取りすることによって成立します。その手順や形式を定めているのがプロトコルです。プロトコルを理解するには、データそのものに付与した情報である「ヘッダー」を見るのが一番です。ヘッダーの構造や状態などから、プロトコルの特徴が浮かび上がってきます。ヘッダーを通じて、各レイヤーのプロトコルについて学んでいきましょう。
プロトコルのヘッダーを読む
目次
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プロトコルが多様なアプリケーション層のヘッダーを見てみよう
[Part6]
アプリケーション層には非常に多くのプロトコルがあります。おそらくRFCとして公式に規格化されているプロトコルより、特定の企業システムやネットワークアプリケーションごとに定義された独自プロトコルのほうが多いでしょう。トランスポート層以下のプロトコルはOSやネットワーク機器の標準機能で、そこに手を入れ…
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通信の主役を担うトランスポート、TCPとUDPのヘッダーを見てみよう
[Part5]
トランスポート層の主役はTCPとUDPの2つです。インターネットイニシアティブ(IIJ)が2014年8月に公開した2014年のブロードバンドトラフィックレポートを見ると、インターネットのトラフィックの80%はTCP、13%はUDPが占めています。まさにインターネットの主役といえます。TCPとUDP…
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複数の「ネットワーク」を越えて結ぶ、IPのヘッダーを見てみよう
[Part4]
IPv4とv6のヘッダーを比較すると、IPv6のほうがシンプルな構造をしています。IPv4は1981年9月にRFC化されました。筆者がまだ4歳の時です。読者の中には、まだ生まれていなかった人もいるでしょう。その頃に将来を見越して作った仕様なので、実際には使っていない機能もあります。例えば「サービス…
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物理層に近いレベルで通信を支える、イーサネットのヘッダーを見てみよう
[Part3]
それでは、各レイヤーのパケットに含まれるヘッダーを見ていきましょう。まず着目するのはイーサネットのフレームです。 パソコンでインターネットにアクセスするとき、社内や自宅のLANを経由するのが一般的です。こうしたLANで通信する際に使われるプロトコルは、イーサネットです。イーサネットフレームのフォー…
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パケットキャプチャーで通信のやり取りを直接見てみよう
[Part2]
通信プロトコルを理解するには、実際にどのようなデータをやり取りしているのかを見るのが手っ取り早い方法です。インターネットの通信技術では、「パケット」と呼ばれる単位でデータをやり取りします。しかし、通常利用しているWebブラウザーや電子メールクライアントなどのソフトでは、パケットを見られません。ネッ…
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なぜ通信ができるのか、プロトコルの仕組み
[Part1]
ネットワークで「通信」というとTCP/IPやHTTPといったプロトコルの名前、ルーターやLANスイッチといったネットワーク機器などが思い浮かぶのではないでしょうか。ネットワークを流れるデータのほとんどは、TCP/IPに代表されるように、なんらかのプロトコルに従ってやり取りされます。インターネットは…
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