Excelファイルにデータを入力したら、そのデータを集計、分析し、阪神タイガースの戦いぶりについて考えていこう。最初に着目するのは「勝敗数」だ。

 スポーツニュースや新聞などは、対戦成績を「×勝×敗×分」という形で掲載している。ここではもう少し踏み込んで、ホームゲームとビジターゲームで、対戦相手ごとの勝敗数にどんな違いがあるのかを考えてみたい。

 プロ野球では、苦手にしているビジター球場を「鬼門」などというが、はたして阪神タイガースに「鬼門」の球場はあるのだろうか。入力したデータから割り出す。

 適切な統計分析をするためには、ある程度のデータ量が必要だ。今年のペナントレースは始まったばかりで、まだ試合数が少ない。今後の戦況を予測するためには、交流戦を除いた前半戦(オールスター休みまでの試合)のデータをベースにしたいところだ。

 そこで、データを追加していくと、集計結果が更新される勝敗表を作成する。終了した試合のデータを追加すると、最新の傾向を確認できるようになる。今回の完成例は、2016年4月16日までの試合結果を集計したものだ(画面1)。

画面1●Excelで簡単な勝敗表を作る。勝率などを自動的に計算する
画面1●Excelで簡単な勝敗表を作る。勝率などを自動的に計算する
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勝ち負けをピボットテーブルを使わずに集計する

 Excelで、データの集計によく使われるのが「ピボットテーブル」機能だ。特に、縦横でマトリックスのクロス集計をするのに便利だ。横項目と縦項目を、試行錯誤しながら分析したい場合に向いている。思いもよらない結果や、新たな気づきが得られることもある。

 ただ、今回のように項目数が多いと、画面が煩雑になってしまいがち(画面2)。集計結果の表作りに苦労することもある。

画面2●煩雑になってしまった分析画面。要素が多く、分かりにくい
画面2●煩雑になってしまった分析画面。要素が多く、分かりにくい
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 そこで今回は、統計関数を使って集計することにする。