中国のネットサービスが、インバウンド(訪日外国人)事業に取り組む企業の間で存在感を高めている。利用する企業の目的はITを活用した訪日外国人増のサイクルを作ることだ。スマートフォンのチャットに決済、ネット予約まで。インバウンドを単なる爆買いで終わらせない、デジタル活用の最前線を追う。
連載
インバウンド需要をデジタルで掘れ!
目次
-
爆買いバス:ネットで集客、移動の足もセットで
中国人などによる「爆買い」の象徴でもある観光バス。これとITを組み合わせて、小売店や観光地への集客を後押しする動きも出始めた。仕掛けるのはネット広告大手のマイクロアド。ジェイアールバス関東と組み、中国人客を対象にした無料の送迎バスサービスを始めた。デジタルマーケティングの知見と移動の足という互いに…
-
コト消費:スマホSNSで誘う医療ツーリズム
モノからコトへ。日本の消費シーンの変化は、インバウンドにも当てはまる。中国人観光客を中心に人気を集めているのが医療ツーリズムだ。日本の人間ドックをネットで予約し、訪日時に受診する中国人が急増。日本の医療機関にとって新たなビジネスチャンスを生んでいる。
-
越境O2O:スマホ決済起点に帰国後も続く関係作る
訪日観光客増の持続的なサイクルを作る。インバウンド向け事業の要諦はこれにつきる。カギを握るのがITの活用。中でもネットサービスとリアル店舗の接客を組み合わせたO2O(オンライン・ツー・オフライン)施策だ。一見のお客様をお得意様に変える、国境をまたいだO2Oの取り組みが始まっている。