仮想マシンサービスのEC2 では、インスタンスの稼働中であっても簡単にOS イメージのAMI(Amazon Machine Image)を作成できる。例えば稼働中のWeb サーバーと同じ構成の仮想サーバーが必要になったときには、AWS マネジメントコンソールから、稼働中のWeb サーバーを指定することでAMI を作成できる。

 このとき特に指定しない限り、AMI 作成時にその基となるEC2 インスタンスが自動的に再起動してしまうので注意が必要だ。これもAWS の仕様である。再起動する理由は、AMI 作成時にデータの整合を確保するための処理が必要になるためのようだ。

 もちろん、再起動中はEC2 インスタンスにアクセスできない。少しのダウンタイムも許されないシステムならば問題になる。

つまずき対策

 AMI 作成時に再起動しないようにするには、「no reboot」というオプションを有効にする。この設定にすれば、AMI 作成時にEC2インスタンスは再起動しなくなる。

 ただしno reboot に設定したからといって、どんなときでもAMI を作成して問題ないというわけではない。AMI の作成(正確にはEBS のスナップショット作成)はディスクアクセスがない状態であることが推奨されている。なるべくディスクアクセスがない時間帯に作成するべきだ。

横倉 健大郎
サーバーワークス クラウドインテグレーション部 技術二課 課長
AWS歴7年のITエンジニア。オンプレミス環境からAWS環境への移行業務に数多く従事。