必要なときに、必要な分だけのリソースを瞬時に確保することはクラウドの大きな魅力だ。仮想マシンサービスAmazon EC2 もそれに当てはまる。サーバーリソースをすぐに確保できるのはもちろん、不要になったときに手放して課金を停止することもできる。

 この「簡単に削除できる」ことが逆に落とし穴になることもある。AWS マネジメントコンソールからEC2 インスタンス(仮想マシン)を操作していると、停止(Stop)状態にするつもりが誤ってTerminate し、データを失ってしまう可能性がある。

 Stop 状態とはEC2 インスタンスを一時停止した状態で、データはそのまま残る。これに対してTerminate とは、データも含めて完全に削除することだ。

 一度Terminate すると、そのEC2 インスタンスで保持していたデータは復旧できない。AWS を利用し始めたころによく起こるミスだ。