クラウドサービスでは、従来の常識が通用しない。誰でも、戸惑ったり、思わぬ失敗をしたりするもの。Amazon Web Services(AWS)とMicrosoft Azureに分けて、クラウド活用のつまずきポイントと対策を解説する。

知って安心!AWS・Azureのつまずきポイント
目次
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[Auroraの落とし穴]読み込みエンドポイントで分散されない
Amazon Web Servicesのリレーショナルデータベースサービス「Amazon Aurora」のデータベースクラスターは、プライマリーインスタンスとAuroraレプリカという2種類のインスタンスで構成される。 データベースクラスターへのアクセスには、クラスターエンドポイント、読み込みエン…
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[Auroraの落とし穴]フェイルオーバー時に接続先が切り替わらない
Amazon Web Servicesのリレーショナルデータベースサービス「Amazon Aurora」のデータベースクラスターでは、1台以上のレプリカがある場合、プライマリーインスタンスに障害が発生すると、自動的にレプリカのうち優先度の高い1台がプライマリーインスタンスに昇格する。
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[SQL DWの落とし穴]復元ポイントから作ったサーバーにログインできない
マイクロソフトのクラウドMicrosoft Azureのデータウエアハウス(DWH)サービス「SQL Data Warehouse」では、復元ポイントからSQL Data Warehouseの新しいインスタンス(サーバー)を作成することができる。
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[SQL DWの落とし穴]外部テーブルにデータ追加するたび手間発生
Azure SQL Data Warehouseには「PolyBase」という機能がある。Azure Blob Storageに格納したCSV(カンマ区切り)などのテキストファイルをそのまま外部テーブルとして読み込み、テーブルとして参照できる。
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[SQL DWの落とし穴]大きいリソースの割り当てで遅くなる
Microsoft Azureのデータウエアハウス「SQL Data Warehouse」には「リソースクラス」という概念がある。ユーザーに対して割り当てるリソース量だ。大きいリソースクラスを割り当てるほど、多くのメモリーを使用したクエリー実行が可能になる。
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[AWSコストの落とし穴]VM停止させると固定IPに課金
AWSの仮想マシンに割り当てられるグローバルIPアドレスは通常、仮想マシンを再起動するたび、別のIPアドレスに変更される。グローバルIPアドレスを固定化したい場合には、Elastic IPアドレスという固定グローバルIPアドレスを仮想マシンにアタッチする方法がある。
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[AWSコストの落とし穴]Oracleの必要ライセンスが2倍に
2017年1月以前からAWSの仮想マシンで、Oracle Database Enterprise Editionを稼働させてきたシステムでは、何ら変更を加えていなくてもライセンス規約違反になることがある。RDS for Oracleを持ち込みライセンスで利用してきたケースでも同じだ。
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[AWSコストの落とし穴]S3の割安オプションは逆に高い
Amazon Web Servicesのオブジェクトストレージサービス「Amazon S3」におけるオプションの一つ、低冗長化ストレージは、S3スタンダードクラスよりも容量単価を抑えられる割安なサービスとして提供された。
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[Azure失敗と対策]構築済みの仮想マシンを仮想ネットワークに移せない
Virtual Machinesのインスタンス(仮想マシン)を構築する際、配置場所を選択する。仮想ネットワークに配置する必要がある場合、落とし穴にはまることがある。
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[Azure失敗と対策]再起動するとIPアドレスが変わる
Azureではデフォルトで、IPアドレスがDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)によって割り当てられる。例えばVirtual Machinesのインスタンス(仮想マシン)を再起動すると、そのたびにIPアドレスの再割り当てが行われる。
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[Azure失敗と対策]Site-to-Site VPN接続時にファイルのコピーが遅くなる
オンプレミス環境のネットワークからSite-to-Site VPN接続されたVirtual Machinesインスタンス(仮想マシン)にアクセスする環境で、MTU(Maximum Transmission Unit)の値がデフォルトのままだとファイルのコピーに時間が掛かることがある。
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[Azure失敗と対策]強制トンネリングを行うと仮想マシンがアクセス不能に
強制トンネリングとは、Azure上の仮想ネットワークのDefault Gatewayを、Azure以外の場所に向ける設定方法である。
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[Azure失敗と対策]仮想ネットワーク上の仮想マシン間でアクセスできない
Azureの同一仮想ネットワーク上に複数のVirtual Machinesインスタンス(仮想マシン)を作成する場合、インスタンス間のアクセスができなくなる場合がある。
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[AWS失敗と対策]ファイルにログを追記できない
S3にログファイルを保存しようと考えるユーザーは多い。しかしS3へアップロードしたファイルには、テキストであろうと追記ができない。一つのファイルに次々とログを追記していく用途には使えない。
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[AWS失敗と対策]バケット名に「.」を使うとエラーに
バケットに「.」(ピリオド)を含む名称を付けると、https通信がエラーになることがある。エラーが起こる仕組みを理解しておこう。
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[AWS失敗と対策]動的コンテンツが実行されない
S3は、バケットにHTMLファイルをアップロードすることで簡易なWebサーバーとして使える。この使い方をする際に失敗しがちなのが、PHPファイルなど動的コンテンツをアップロードしてしまうことだ。
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[AWS失敗と対策]誰でもS3 へアクセス可能に
S3では、バケット単位の公開/非公開をバケットポリシーによって設定できる。オブジェクト単位でも、公開/非公開の設定をすることが可能だ。
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[AWS失敗と対策]S3のリージョン選択ミスで遅延
Amazon S3(Simple Storage Service)を使用するには最初に、オブジェクト(ファイルとその管理データ)を保存するバケットを作成する。このとき、誤ったリージョンを選択してしまい、通信に遅延が発生しがちだ。リージョンとはAWSで使用可能な地域の単位で、一つのリージョンに複数の…
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[Azure失敗と対策]仮想マシンのNICの枚数に制限がある
仮想マシンサービスのVirtual Machines では、インスタンスサイズごとにスペックが決まっている。例えばStandardレベルのA3では、4コアのCPU、7GB のRAM、285GB のディスクといった具合である。ユーザーはインスタンスサイズを選べるが、スペックをカスタマイズすることはで…
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[Azure失敗と対策]仮想マシンのサイズを変更できないことがある
本来、Virtual Machines のインスタンスサイズは、A シリーズから高スペックのD シリーズやDv2 シリーズに変更できる。しかしVirtual Machines のインスタンス作成時の設定次第では、あとで変更できない場合がある。