KDDIが、斬新な人事制度を矢継ぎ早に打ち出し、攻めの姿勢を見せている。将来の経営を担う幹部候補生を現場の業務から外し、英語の特訓や役員補佐を経験させ、鍛え上げる。働き方改革では、退勤から翌朝の出勤までの「インターバル」に着目し新制度を打ち出した。同社の取り組みを3回シリーズで追う。
連載
KDDI、常識破りの人材育成
目次
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退勤~出勤の「休息時間」確保し健康に、KDDIの新勤務制度
「社員を育てるのは人事の役割」と公言するKDDIの人事部。幹部候補生だけでなく、現場を支える幅広い従業員にも目を向けて新たな施策を打ち出している。同社は従業員の健康維持を目的に、2015年7月から「勤務間インターバル制度」と呼ぶ勤務制度を導入した。
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中堅社員も役員会議に出席、KDDIの「役員補佐」制度
3月上旬、東京・飯田橋のKDDI本社。グローバル部門の担当者との打ち合わせに臨んでいるのは村田浩子氏だ。村田氏は2015年4月から1年間、「事業統括担当役員付補佐」という肩書きで業務に就いている。直属の上司は代表取締役執行役員専務の石川雄三氏だ。
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KDDIの幹部候補生、フィリピンで3カ月英語漬けに
東京・西新宿にあるKDDI新宿ビルの会議室。4人の日本人が、順番に英語のプレゼンテーションを繰り返していた。「今の説明では分からない。なぜ君はそれが必要だと思うのかね」。2人の外国人講師からは容赦なく質問が飛ぶ。KDDIが幹部候補生に実施している英語研修の一コマだ。