2015年末あたりから、LTE通信機能を内蔵するパソコンが増えてきた。LET通信機能があれば、スマートフォンと同様、電波が入る場所ならどこでもインターネットに接続できる。場所によってはIEEE 802.11nなどの無線LANよりも通信速度が速く、快適に使える。

 外出先でパソコンをインターネットに接続するには、スマートフォンのテザリング機能を利用するか、モバイルルーターを使うのが主流だ。テザリング機能は、無線LANを使ってスマートフォン経由でネットに接続できるようになるが、スマートフォンのバッテリー容量を消費しやすい。

 また、このテザリングの通信でも、スマートフォンのパケット通信量は減ってしまう。テザリング機能を使いすぎると、いざというときにスマートフォンのバッテリーが切れていたり、高速通信ができなかったりする恐れがある。契約によっては、テザリングに別料金が必要になることもある。モバイルルーターは、無線LANに対応していればどこでもインターネットに接続できるようになるため便利だが、いつも携帯しなければならない。

 しかし、LTE通信機能を搭載するパソコンであれば、このような心配がない。

 こうしたパソコンのほとんどは、SIMロックフリー(SIMフリー)だ。中には、SIMフリーではなく、通信キャリアがNTTドコモに限定されたパソコンもあるが、格安SIMのほとんどがNTTドコモのSIMカードと回線を利用するので、当面はそれほど問題にはならないだろう。格安SIMは毎月の通信料金が安く、データ通信専用なら月額1000円で済む。

 SIMフリーPCの中で、現在お買い得なのはマイクロソフトの「Surface 3」だ。国内で販売されているパソコンでも比較的早く、LTE機能を搭載した製品だ。Surface 3のスペックを確認しながら、SIMフリーPCとはどのようなものか、見ていこう。

「Surface 3」は、Windows 10を搭載する10.8型のタブレット。別売りの専用キーボードを用意すれば、ノートパソコンのように使える
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