2013年10月に提供を始めて以来、利用者数を伸ばし続けるミクシィの「モンスト」。スマートフォンに加えて2015年12月には携帯ゲーム機「ニンテンドー3DS」版を発売した。全世界の利用者数は3000万人を超える。今回から3回に分けて、このモンストのシステム構成や運用を解説する。
「モンスターストライク」のシステムを構成するソフトは、原則としてオープンソース・ソフト(OSS)だ。コスト削減はもちろん、自由な強化・改良が可能な点が、絶えず進化するスマホゲームのインフラに最適と判断した。
このモンストを支えるシステムは、Webアプリケーションサーバー、キャッシュサーバー、メッセージキューイングサーバー、データベースサーバーなどから成る。サーバー機器の仕様は、1台あたりの搭載プロセッサが4~20コア(8~40スレッド)、搭載メモリー量が8G~192Gバイト。ストレージはWebアプリケーションサーバーやキャッシュサーバーにはSAS準拠のハードディスク、データベースサーバーにはフラッシュストレージであるioDriveやSSDと、応答速度や記憶容量に応じて使い分けている。
「原則として、使うのはオープンソース・ソフト(OSS)だ」。ミクシィでモンストのシステム運用を担う、エックスフラッグスタジオ システム開発部国内システムグループの清水勲氏は、同システムの方針をこう語る。導入コストの低さに加え、誰でも開発や改修に携われることから結果として問題へ迅速に対処できること、OSSそのものの種類や品質が充実してきたことなどが理由という。