第2回の「内蔵ハードディスクに保存させない」では、ローカルドライブの利用を制限する方法を紹介した。実は、同記事で解説した「[マイコンピューター]からドライブにアクセスできないようにする」を有効にするだけでは十分ではない。この状態では、パソコンのデスクトップに引き続きデータを保存できてしまうのだ。

 そこで、デスクトップへのデータ保存を防ぐグループポリシーの設定が必要となる。具体的には、デスクトップ上のデータを特定のサーバーの共有フォルダーにリダイレクトする。ユーザーがデスクトップにデータを保存しようとすると、そのデータは自動的にサーバーに保存される(図4)。

図4●クライアントのデスクトップのデータを、強制的にサーバーに保存させる
図4●クライアントのデスクトップのデータを、強制的にサーバーに保存させる
図3の設定では、ユーザーがパソコンのデスクトップにデータを保存することを禁止できない。そこで、デスクトップに保存しようとしたデータを強制的に指定したサーバー上にリダイレクトする設定にしておく。
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 利用するグループポリシーは、「グループポリシー管理エディター」の「ユーザーの構成」にある。画面左側で「ユーザーの構成」を図5の(1)のようにたどり、「フォルダーリダイレクト」を選択。右側に表れた「デスクトップ」を右クリックし、メニューから「プロパティ」を選ぶと(同(2))、「デスクトップのプロパティ」が開く。この画面でデスクトップのフォルダーリダイレクトを設定できる。

図5●リダイレクトの設定は「ユーザーの構成」から行う
図5●リダイレクトの設定は「ユーザーの構成」から行う
図4の設定は、「ユーザーの構成」を展開すると見つかる「フォルダーリダイレクト」という項目から実行する。
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