ドローン（無人飛行機）が新たな進化のステージにさしかかっている。2015年4月の首相官邸での落下事件で一躍脚光を浴びたドローンだが、その後法整備やメーカーによる機能強化、さらには操縦者講習などが矢継ぎ早に進み、安全性は格段に向上した。本連載はいち早くドローンの可能性に気付き、20機以上を自ら購入した経験のある日本マイクロソフトの西脇資哲氏が、最新ドローン情報をお届けするものだ。
日本トップクラスの知識と経験を持つ西脇氏を、人は「ドローン導師」と呼ぶ。最新機種の使い勝手から技術の裏側、実際に飛ばす上で役立つノウハウまで、くまなくご紹介していく。ドローンに初めて触れる方でもその虜に夢中になるはずだ。
2016年は本格的な「ドローンレース」の幕開けの年だ。ドローンレースとはその名の通り、ドローンを操縦して、スピードや正確さを競うレースのことだ。2016年3月には、ドバイで賞金総額約1億2000万円の世界大会「World Drone Prix」が開催された。
Bebop 2の機体には姿勢制御機構である「ジンバル」を搭載していない。それでいて、撮影した映像は息をのむほど美しい。画質の高さもさることながら、注目すべきはブレの無い映像だ。
「さすがフランス製」と思わず口に出してしまうほど、特徴的なデザインを持つのが、仏パロットの最新機種「Bebop 2」だ。10万円以下の市販製品では、「ベストドローン」と言える機能の充実ぶり。
衝突防止機能などの安全性が向上し、さらにアクティブトラックによる高度な撮影テクニックも身近になったDJIの最新機種Phantom 4。今回は、基本機能の魅力に迫る。
DJIの最新機種、Phantom 4搭載の驚くべき機能はアクティブトラックだけではない。基本機能も、着実に向上している。特に安全性に関する取り組みは、落下事件などでドローンの飛行に批判が集まっている事情を考えると注目すべきである。
2016年3月は空撮ドローンの第二章が始まったとも言える月だ。空撮ドローンで世界最大のシェアを持つ中国DJI、次いで人気を博している仏Parrot（パロット）がそろって新機種を発表した。今回はその中でも、DJIの最新機種「DJI Phantom 4」にフォーカスを当てる。