今回から全4回にわたって、「情報共有による生産性の向上」をテーマに、クラウドサービスやアプリの活用法を紹介していく。「情報の共有」と言っても、ここで取り上げるのは他人との共有ではなく、デバイス間での共有だ。スマホやパソコンで記録した、いわば「未来の自分へのメモ」を作成し管理する方法を考えていく。

 さて、「デバイス間のメモ共有なんて『Evernote』を使えばよいのでは」と考えたあなたは正しい。だが、ある程度文章の量があるノートならそれでよいとして、ちょっとしたメモでEvernoteを使う気になるだろうか?

 「○○○番の山田さんに電話する」「部長との飲み会は○×レストランで18日の18時に予約。店のURL」「会社の帰りに豚肉を300グラム買う」「出張のチェックインは19時。荷物は23キロまで」。僕ならこんなメモをするのに、Evernoteを使いたくない。

 Evernoteには、もっと重要な仕事の情報や、学習の記録などをきちんと記録しておきたい。また、今書いたメモをサッと探す程度の使い方にEvernoteはちょっと「重い」。

 ということで、ノートではなく簡単なメモを快適に共有できる仕組みを考えてみた。最初に取り上げるのは、iPhoneの標準アプリ「メモ」だ。

iPhoneのメモは機能が強化されてとても使いやすくなった。
iPhoneのメモは機能が強化されてとても使いやすくなった。
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