今回から始まる「そろそろソシャゲの秘密を語ろうか」は、今やスマートフォン(スマホ)関連ビジネスの牽引役の1つとなっている「ソーシャルゲーム(ソシャゲ)」をテーマにした連載です。

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 ソシャゲの特徴とはなんでしょうか? ゲームはゲームじゃん? そう思うかもしれません。しかし「プレイステーション 4」や「Wii U」などで遊べる家庭用ゲームと、ソシャゲの間には大きく異なる点があります。それはソシャゲがゲームを核としたエンタテインメントのネットサービスである点です。端的に言うとビジネスモデルが異なるのです。

 最近はダウンロード追加アイテムなどもあるものの、基本的に家庭用ゲームはリリース時点で完成品です。ユーザーはゲームを購入すれば思う存分プレイするだけです。ゲームの中身は最初からすべてパッケージされています。逆に言うと、売れる内容になったかどうかはリリース時点で決まっています。

 しかしソシャゲはリリースしたら終わりではありません。ソシャゲではユーザーの遊び方を観察しながら、ゲームの内容を調整し、新たなアイテムやイベントやステージを次々と投入します。「リリースはスタート、運営に入ってからが本番」と言われるゆえんです。

 そもそも大半のソシャゲは無料で遊べます。そのままでは儲かりません。そこで運営フェーズに入ってから、あの手この手でユーザーを楽しませ、その過程で、有料課金アイテムなどを購入してもらい、利益につなげる仕組みになっています。

 ソシャゲで成功するためには、単に面白いゲームを作るだけでは足りません。ゲームの面白さはもちろん大事なのですが、それだけでなく、リリース後の運営がモノを言います。