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IoT時代の企業ネットは「閉域モバイル+SIMフリー端末」にシフトせよ!

[第3回]閉域モバイルで革新する企業ネットワーク──iPhoneを内線電話機に活用する事例を紹介

松田 次博=情報化研究会主宰 2016/03/16 ITpro

 閉域モバイルサービスを生かして経済性・利便性が高く、付加価値を生む企業ネットワークを実現するには、図5のような発想の転換が必要だ。この図の左のようにこれまでのモバイルサービスは、営業マンなどの限られたモバイルワーカーが使うノートパソコンをイントラネットに接続するのが目的であった。事業所を結ぶ広域ネットワークとは別に作られることが多かった。パソコンや電話機などイントラネットで使われる端末のほとんどは固定網に接続されていた。

図5●モバイル利用の発想転換、リモートアクセス網からメイン網へ
[画像のクリックで拡大表示]

 格安SIMの登場でモバイルの通信コストが安くなり、遅延が大きくIPによる音声通信に不向きだった3Gに代わって、低遅延・広帯域なLTEが主役になった。さらにSIMフリースマホやタブレットは、電話しかできない多機能電話機やPHSより安価になっている。

 ちなみに多機能電話機は3万〜4万円だし、PHSは2万円程度とローエンドのSIMフリースマホより高い。モバイルサービスの低価格、低遅延・広帯域化とモバイル端末の低価格・高機能化が進み、「固定回線」や「固定端末」をモバイル回線やモバイル端末が駆逐する条件がそろったのである。

 閉域モバイルが主体となった企業ネットワークは図5の右のようになる。CPAやUNOモバイルがそうであるように、モバイル網と固定網は一体となってイントラネットを構成し、端末の過半がモバイル網に収容される。

 スマートフォンは内線・外線兼用の電話端末として、オフィス内でも外出先でも常に閉域モバイル網に接続して使われる。もちろん、スマホ本来の用途であるグループウエアやアプリケーションで使われるし、第4回で述べるようにパソコン代わりでの利用も増えるだろう。

 オフィスのパソコンはこれまでルーター配下のLANに接続されていた。これからはルーターがモバイル回線でイントラネットに接続される場合もあるが、オフィスにルーターがなくパソコン自体にSIMを挿して閉域モバイル網に接続されるケースも増えるだろう。営業マンが数人しかいないセールスオフィスのような拠点ではその方が合理的である。

 一方、データセンターや大規模オフィスのようにモバイルでは容量が足りない場所は光ファイバーがこれからも必要だ。

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