ITproの人気コラム「木村岳史の極言暴論!」。システム開発の丸投げ、人月商売、多重下請け構造など、ユーザー企業のIT部門とITベンダーが織り成す様々な不条理に、編集委員の木村岳史が鋭く切り込む記事は多数の読者の支持を集めている。

 この極言暴論の記事をベースに、木村編集委員がナマで講演するのが「極言暴論ライブ!」だ、この特集では2015年12月に開催した「日経コンピュー タ・サミット」での極言暴論ライブ『デジタル時代に用済みとなるIT部門とSIer』の内容を、全6回の記事に分けてお届けする。

 今回のライブはそれまでになく好評で、聴講者の54.2%が「大変参考になった」とし、「参考になった」と合わせると9割以上を占め、「参考にならなかった」はゼロだった。特集記事では木村の口調や場の雰囲気をほぼそのまま再現した。(ITpro)


 本日は朝の基調講演から長時間お付き合いいただき、ありがとうございます。皆さん、お疲れかと思います。様々な講師の方の有益で高尚なご講演の後に、がさつな、お耳汚しのような講演をさせていただくのは恐縮ですが、お帰りの前に皆さんの頭の中をかき回しておきたいと思いますので、しばしお付き合いください。

2015年12月に開催した「日経コンピュータ・サミット」での「極言暴論ライブ!」(撮影:古立 康三)
2015年12月に開催した「日経コンピュータ・サミット」での「極言暴論ライブ!」(撮影:古立 康三)
日経コンピュータ・サミットはITに関わる全てのキーパーソンに向けに、業界の識者や記者らがITのメガトレンドを徹底解説する講演イベント。今回で3回目
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 実は私、ITproで「極言暴論」というコラムを持っておりまして、この講演「極言暴論ライブ」もそのライブ版との位置付けです。極言暴論ではひどい見出しを付けておりますが、この講演もひどいタイトルです(スライド1)。とういうわけで、こんな風に講演する際には、たとえ日経BP社主催であってもアウェイ感がいっぱいで、なかなかドキドキしてしまいます(笑)

スライド1
スライド1
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 ただ、このコラムはきれいごとなしで、本質的な問題点をズバッと言いましょう、というのが目的です。ですから決して「極論」や「暴言」の類ではなくて、あくまでも「極言」であり「暴論」であるわけです。実は、会場の皆様にお配りした資料の中に1枚だけ入れていないスライドがあります。