Windows 7ユーザーのなかには、時計やカレンダーをデスクトップに表示しておける「デスクトップガジェット」を利用している方もいるだろう。しかし、デスクトップガジェットには重大な脆弱性が見つかっており、Windows 8以降デスクトップガジェットは使えなくなっている。そこで今回は、あくまでも自己責任となるが、Windows 10でデスクトップガジェットを利用する方法を紹介しよう。

デスクトップガジェットとは?

 そもそも、デスクトップに多種多様な情報を表示する「ガジェット」と呼ばれる小さなソフトウエアが採用されたのは、Windows Vistaが最初だ。当時は「Windows サイドバーガジェット」と呼ばれており、デスクトップの右側に表示される「サイドバー」という領域で動作する専用プログラムだった(図1)。

図1●Windows Vistaのサイドバーガジェット
図1●Windows Vistaのサイドバーガジェット
Windowsデスクトップガジェットは、Windows Vistaの「サイドバーガジェット」がルーツだ。サイドバーガジェットは、サイドバー領域に表示される専用プログラムで、バーの「+」ボタンをクリックして追加する。また、通知領域にはアイコンがあり、サイドバーの表示や終了をコントロールできる。
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 それがWindows 7になると、サイドバーはなくなり、ガジェットを自由にデスクトップ上へ配置できるようになった。これが、「Windows デスクトップガジェット」である。しかし、デスクトップガジェットはすぐに推奨されないソフトウエアになってしまう。ガジェットの仕組みに重大な脆弱性が見つかったためだ。

 そこでMicrosoftは、ガジェットの利用を非推奨とし、ガジェットのダウンロードサイトも閉鎖することになった。さらに、Windows 8ではデスクトップガジェットをサポートしないことが決まり、その流れは今回のWindows 10へのアップグレードでも引き継がれている(図2)。

図2●ガジェットの廃止を告げるページ
図2●ガジェットの廃止を告げるページ
Windows 7では、利用できたデスクトップガジェットが、Windows 8以降、完全に廃止され利用できなくなっている。
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