2013年9月に打ち上げに成功した日本の小型ロケット「イプシロン」。2016年度には打ち上げ能力を向上させた2号機を打ち上げる。このロケットの真髄は、ITをフル活用してコストを劇的に削減したことにある。AIやIoT活用の先行事例とも言える初号機の打ち上げについて、打ち上げ延期を招いたシステムトラブルの経緯や原因も含め全貌を改めて紹介する。

連載
イプシロンロケット、ITの全貌
目次
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[第4回]インタビュー「ロケットを情報端末にする」
森田 泰弘 氏 宇宙航空研究開発機構 教授 イプシロンロケット プロジェクトマネージャ
日本の小型ロケット「イプシロン」。プロジェクトマネージャを務めるJAXAの森田泰弘教授は「将来的にはROSE(AIに進化させるロケット搭載システム)が点検してくれるので、打ち上げはノートPCだけで行えるようになる」と語った。森田教授にイプシロンのコンセプト、システム障害の経緯などについて聞いた。
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[第3回]打ち上げ中止に追い込まれた0.07秒の真実
ロケット打ち上げに必要だった巨大な管制室を「ノートPCに置き換える」ことを、小型ロケット「イプシロン」で目指し実現した。ただ、2013年8月27日の打ち上げ中止と延期の原因は、そのためにロケットに実装されているシステムのトラブルだった。打ち上げ中止に至る経緯と原因を詳しく見てみよう。
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[第2回]IoTを装備したロケットはAIで飛ぶ
小型ロケット「イプシロン」における大きなチャレンジは、「巨大な管制室をノートPCに置き換える」ことだ。それにより打ち上げ作業の効率化を図り、低コストで多頻度の打ち上げを可能にする。そのモバイル管制の要となるのが、“イプシロンの人工知能”と注目された「ROSE」と呼ぶロケット搭載システムだ。
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[第1回]ノートPCで「モバイル管制」を実現したロケット
2013年9月に打ち上げに成功した日本の小型ロケット「イプシロン」。2016年度には2号機を打ち上げる。このロケットの真髄は、ITをフル活用してコストを劇的に削減したことにある。AIやIoT活用の先行事例とも言える初号機の打ち上げについて、打ち上げ延期を招いたシステムトラブルの経緯や原因も含め全貌…
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