Windows 10 Mobileは、PC版Windows 10をモバイルデバイス用にカスタマイズしたバージョンといえる。簡単に言うと「タブレットモードのみのPC版Windows 10」だ。

 ただし、モバイルデバイスは、PCと比較して解像度が低い端末もあるし、基本的にディスプレイを縦位置で利用する。このため、Windows 10 Mobileは、PC版と同じようなGUI構成を持ちながら、レイアウトなどに違いがある。

 GUI操作の中心になるのは、アプリを起動するための「スタート画面」だ。

Windows 10 Mobileの画面遷移。起動直後はロック画面ののち、スタート画面を表示する。ナビゲーションバーの3つのボタンのタッチや長押しで操作を行う
Windows 10 Mobileの画面遷移。起動直後はロック画面ののち、スタート画面を表示する。ナビゲーションバーの3つのボタンのタッチや長押しで操作を行う
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 そもそもWindows 8で採用されたスタート画面は、Windows Phone 7で採用されたスタート画面やタイルをベースに着想されたもの。その源流は、マイクロソフトの音楽プレーヤー「Zune」に採用された「メトロ」(のちにモダンUIと改名)にある。

 Windows 10 Mobileは、PC版と同じく、「アクションセンター」や「タスクビュー」「すべてのアプリ」画面などを持つ。基本的な操作は、液晶下に配置された物理ボタンや画面の下部を使う「ナビゲーションバー」で行う。ここには、「戻る」「スタート」「検索」の3つのボタンがある。

 なお、Windows Phone 7では、物理ボタンを必須としていたが、Windows Phone 8以降はソフト表示によるナビゲーションバーも可能になっている。

 Windows 10 Mobileはスマートフォンやタブレットを想定しているため、指によるタッチ操作が前提だ。基本的なタッチ操作(ジェスチャー)としては、以下がある。

  • タップ:画面へのタッチ
  • タップ・アンド・ホールド:いわゆる「長押し」
  • スワイプ:弾くように画面に触れた指を動かす
  • パン:画面に触れた指を動かす(スクロール)
  • ピンチ・アンド・ストレッチ:二本の指を広げる/閉じる(拡大縮小)

 ナビゲーションバーに対しても「プレス」(押す)と「プレス・アンド・ホールド」(長押し)があり、3個のボタンに対して6個の動作が定義されている。