これまで4回にわたってスマホ家電の概要や各カテゴリーの製品、連携によって実現する機能やサービスの概要について紹介してきた。今回取り上げるのは、健康管理や運動を支援するヘルスケア分野の家電とスマホとの連携だ。

[活動量計]日々の運動量だけでなく睡眠時間も測る

 ヘルスケア分野で、今相次いで新しい製品が登場し製品数も多いのが、「活動量計」だ。歩数計よりも多くの指標を計測できる機器だ。

 スマホと連携する活動量計の多くは、リストバンド型である。腕に装着すると、24時間365日、ユーザーの活動量を計測する。活動量は、歩数、移動した距離、階段などを上った高さなど様々で、記録できる指標は製品によって異なる。

 米Jawboneの「UP3」は、歩いた歩数や消費カロリーに加えて心拍数(脈拍)を計測できるのが大きな特徴だ(写真1)。定期的に脈拍を測ることで、安静時や活動時の脈拍の推移を記録できる。こうしたデータを記録し続ければ、自分の心肺機能の状況を把握しやすくなる。

写真1●米Jawboneのリストバンド型活動量計「UP3」
写真1●米Jawboneのリストバンド型活動量計「UP3」
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 さらにUP3は、睡眠状況の確認も可能だ。寝返りなど睡眠時のユーザーの動きを検知して記録・分析することで、どの程度熟睡していたのか、浅い眠りやレム睡眠はどの程度だったのかを一目で把握できる(写真2)。健康を維持または向上させるためには、運動だけでなく、1日の約3分の1を占める睡眠の質が重要になる。睡眠に悩みを持つ人は、こうした活動量計を使ってスマホで睡眠状況を確認し、質を高めるのに役立てるとよいだろう。

写真2●UP3と連携するスマホアプリに睡眠時間を表示
写真2●UP3と連携するスマホアプリに睡眠時間を表示
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 そのほかにも、米Fitbitの「Fitbit Charge HR」、米GARMINの「vivosmart HR J」、米Misfitの「SHINE 2」、ドコモ・ヘルスケアの「ムーヴバンド2」など、数多くのスマホ連携活動量計が販売されている(写真3)。それぞれ心拍計の有無や睡眠計測機能の有無、計測できるデータの違い、連携するアプリの機能などで差異化を図っている。

写真3●米Fitbitの「Fitbit Charge HR」
写真3●米Fitbitの「Fitbit Charge HR」
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