オフィスにまんべんなく無線LANアクセスポイント(AP)を設置すれば、それは最適な配置といえるだろうか。「APの設置場所をフロア図面で指定してくるユーザー企業がある。しかし、その通りになることは少ない」(日立システムズ ネットワークセキュリティサービス事業部の阿久津 孝義氏)。机上のみの設計はトラブルを招きよせる。
スチール壁は2枚あると厄介
APの設置場所とエリアの設計作業は「セル設計」と呼ばれる。セル設計の際は、ついスペースをどうカバーするかを意識してしまいがちだ。
そうではなく、ユーザー数や端末数で設計するのが、快適な無線LANを構築するポイントだ(図1-6)。「今はユーザーがスマートフォンやタブレットを所有することも多い。無線LANに接続する端末数や、実際に通信をする端末数も考慮するべき」(ネットワンシステムズ ビジネス推進本部の田中 政満氏)。