2003年の個人情報保護法成立から12年、全面施行された2005年から10年ぶりに、同法が2015年に改正された。この改正の基本方針を決めるに当たって、大きな影響を与えた“事件”が二つある。いずれも、法律で保護される「プライバシー」とは何か、という根本的な問いを突きつけるものだった。
連載
なぜ「プライバシー」は保護されるのか
目次
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誰もボールを持たなかった日本
購買履歴、位置情報、健康情報―個人に関わる情報の利活用には、ポリシーの公開や同意取得など、健全な競争環境を保つためのルール作りが不可欠である。
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個人情報保護法、ついに成立
DM・訪問販売の不信や相次ぐ個人情報の漏洩は、氏名・住所に関わる日本人のプライバシー観を大きく変化させたといっていい。内閣府の個人情報保護に関する世論調査によると、他人に知られたくない情報として「現住所・電話番号」を挙げた人は、1989年の10・9%から、2003年には42・9%に急増している。
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プライバシーをめぐる日本の歴史
日本では19世紀の時点で、プライバシー観について欧米と大きな開きがあったようだ。イギリスの旅行家であるイザベラ・バードは、明治初期に執筆した日本の旅行記で、プライバシー観のあまりの違いに辟易とした様子を示している。
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あなたのプライバシー観をチェック
個人のプライバシー観は、国、地域、文化、時代、そして個人ごとに大きく異なる。では、あなたはどの情報を「プライバシー情報」と感じるだろうか?
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法改正に大きな影響を与えた二つの“事件”
2003年の個人情報保護法成立から12年、全面施行された2005年から10年ぶりに、同法が2015年に改正された。Web閲覧履歴からGPS(全地球測位システム)による移動履歴まで、個人に関わるあらゆるデータ(パーソナルデータ)がネットを飛び交う時代に合わせた、プライバシー保護ルールの基盤となるもの…
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