2016年のパソコン業界はどうなるのか? 2016年の展望を語る前に、2015年はどうだったのか、まずは振り返ってみたい。

 2015年のパソコン業界には大きなトピックがいくつかあった。一番大きかったのは、Windows 10の登場だろう(図1)。Officeソフトも最新版となるOffice 2016が登場した。インテルが新型CPU、第6世代Coreプロセッサーを投入したことも話題の一つだ。さらに、東芝や富士通がパソコン部門を分社化すると発表した点も記憶に新しい。

図1●2015年7月に発売となったWindows 10。搭載パソコンも続々登場した。写真は2015年10月に開催されたイベントで展示された各社の製品(写真提供:日本マイクロソフト)
図1●2015年7月に発売となったWindows 10。搭載パソコンも続々登場した。写真は2015年10月に開催されたイベントで展示された各社の製品(写真提供:日本マイクロソフト)
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Windows 10は起爆剤となったのか?

 2015年、最大のトピックであるWindows 10の登場。果たして、パソコン市場を盛り上げる起爆剤となったのか。

 残念ながら、パソコンの出荷台数や出荷金額に与えた影響は小さい。そもそも、Windows 7や同 8.1を搭載した従来機種は、無料でWindows 10にアップグレードできる。そのため、新型機種への乗り換えを促す方向へはあまり働かなかった模様だ。