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FinTechの本命、ブロックチェーン技術の魅力に迫る

[3]ブロックチェーン、2016年は真価が問われる年に

浅川 直輝=日経コンピュータ 2015/12/24 日経コンピュータ

 「『かっこいいから』『資金を調達しやすいから』といった理由でブロックチェーン技術を採用するようでは、その企業は失敗する」。

写真1●米R3 CEV 主任研究員のティム・スワンソン氏
[画像のクリックで拡大表示]

 ブロックチェーン技術のスタートアップ企業である米R3 CEVでマーケティング調査などを担う主任研究員のティム・スワンソン氏は、2015年12月18日に都内で開催されたビジネスセミナーに登壇し、こう語った(写真1)。「目指すアプリケーションが、本当にブロックチェーン技術の特徴を生かせるものか、懐疑的に考察する必要がある」(スワンソン氏)。

 2015年が、ブロックチェーンへの期待が急上昇した年だとすれば、2016年はその成果を厳しく問われる年になりそうだ。

 米国でブロックチェーン技術を手掛けるスタートアップの状況に詳しい国内金融機関の担当者も「2015年の段階では、スタートアップが提供するアプリケーションの大半がPoC(概念実証)にとどまり、プロダクトの段階まで進んでいない」と手厳しい。ブロックチェーン技術の適用先となる業界、例えば金融や物流の構造や法規制に詳しい技術者が少なく、業界が求める要件に合わないアプリケーションを開発しがちなことが一因という。

まず業界全体を巻き込む

 前述のR3 CEVは、自社プロダクトを先に開発せず、世界中の金融機関が参加するコンソーシアムの立ち上げを優先させた。「我々がコンソーシアムを立ち上げる前までは、金融機関同士、安全に話せる場がなかった」とスワンソン氏は語る。

 仮に、ブロックチェーン技術を使った金融取引のプロトコルを一部の大手金融機関だけで決めようとすれば、他の大手機関が締め出される形となり、反トラスト法(独占禁止法)に触れる恐れがあった。

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