ITがビジネスの競争力に与える影響力や期待が高まっているにも関わらず、主役になるはずのプログラマの地位や評価は必ずしも高くない。いびつな多重下請け構造などプログラマを巡る境遇にも根深い問題がある。2015年の「ソフト開発」のランキングを見ると、こうした矛盾に対する読者の関心の高さがうかがえる。
ランキング1位の記事は、「【記者の眼】プログラマを志す君に伝える「仕事が無くなるリスク」」だ。記事では職業プログラマには「過小評価されるリスク」と、「職業プログラマの需要が激減するリスク」があると説く。後者は人工知能(AI)の進化により、必要な職業プログラマの数が激減するだろうという深刻な予測だ。
IT業界が抱える問題点に切り込んだ2位の「【激突対談! 「ITゼネコン」vs.「SIガラパゴス」】(第1回)ここがヘンだよ! 日本のIT業界」も目を引いた。同じテーマの第2回で4位に入った「(第2回)日米の差を決定づけるものは何?」、第3回で9位の「(第3回)目覚めよ!ニッポンのITプロフェッショナルたち」と合わせると、2015年に最も読まれた記事になる。
暗い話題に関心が集まる一方で、5位の「【ITpro Report】最新アップデート登場! Windows 10はここが変わった」や、7位の「【News & Trend】存在感増すグーグル発のプログラミング言語「Go」、国内でも採用事例が増加中」など、新技術についての記事も読まれた。