2015年は、様々な変化が起こり始めていることを実感させる年だった。常識が通用しなくなり、今の仕事がなくなるかもしれない。一方で、身近で使うIT関連製品への関心も相変わらず高かった。
1位の「【戸田覚の読みごたえ重視の超辛口レビュー】Windows 10を10日間使い続けた結論は?」は、多くのビジネスパーソンが毎日使うことになるだろうWindows 10についてのもの。身近なIT関連のテーマと言っていいだろう。ただ、Windowsも変革の時を迎えている。10以降のWindowsはメジャーバージョンアップという概念がなくなるし、期間の制約はあるが正規でライセンスを購入している利用者は無料でバージョンアップできる。こういった変化の予兆を感じさせるOSだからというのも、関心を集めた理由かもしれない。
2位の「【記者の眼】スピード感で日本は惨敗、グローバルではやっていけない テラスカイ ダニエルソン氏の辛口日本論から何を学ぶか」は異色の記事だ。このままでは「グローバルでやっていけない」――。2015年、一気にお笑い芸人として人気者となった、ジェイソン・ダニエルソン氏が見せたもう一つの顔、グローバルなビジネスパーソンとしての日本の対する視点に関心が集まった。辛口の日本論からは、変化を求められている現状が浮かび上がる。
3位の「【記者の眼】社長から「君たちは要らない」と宣告されたIT部門の4年後」、4位の「【記者の眼】SIerの余命は5年、オオカミは本当にやって来る」、6位の「【記者の眼】プログラマを志す君に伝える『仕事が無くなるリスク』」といった記事は、ITプロフェッショナル、IT業界が変革を迫られていることを正面から告げたものだ。今のままでは仕事すらなくなるかもしれないのだから。
10位の「【木村岳史の極言暴論】人手不足と騒ぐITベンダー、もういい加減にしなさい!」は、人手不足という現状を出発点に、変革の必要性を訴える。5位の「【記者の眼】さよならSSL ~『安全な通信』標準が使用禁止になったわけ」も、従来なら考えられなかったような変化が突然発生する現実を突き付けている。
身近な関心にまつわる記事は、7位から9位に集中した。「【記者の眼】iPhoneを買ったら偽物だった」(7位)、「【週末スペシャル】100円ショップの「コスパ高デジタルグッズ」ランキング スマホ、パソコンに役立つ逸品をまとめた」(8位)、「【週末スペシャル】マウスコンピューターの激安スティック型パソコン「m-StickシリーズMS-NH1」はホントに使えるのか?」(9位)だ。単なる製品紹介でなく、偽物、コスパ、スティック型といった言葉が、読者を引きつけたようだ。