中国・アジア関連では、今年は携帯やスマートフォン、タブレットに関連する記事が多数ランクインした。これは、こうしたツールを製造・供給しているメーカーの多くが、中国や韓国、台湾資本であることと大きく関係している。
1位になったのは、「【記者の眼】iPhoneを買ったら偽物だった」。これは日経コンピュータ編集部の記者の実体験を記したもので、中国・上海でつい買ってしまったiPhoneが偽物であったことを書いた記事。これだけなら、単なる間抜けな話で終わってしまうところだ。しかし、記者が色々と操作した結果、Android OS上で極めて精緻にiPhoneの動きを再現していることを発見。それを実現した中国の製造技術の高さに驚きを感じる部分が、読者の興味を強く引いたのだろう。さらに4位には、この時の端末本体を分解した記事「【分解スペシャリストが見た!スゴイ製品その中身】上海でつかまされた偽iPhone 6は山寨機の末裔だった」がランクインした。
昨年から注目を集め始めていた「Xiaomi(小米・シャオミ)」の記事が、2位にランクインした。「【記者の眼】「アップルのパクリ」と言われるシャオミ、急成長の本当の理由」という記事で、2010年に8人で創業したばかりのベンチャーでありながら、瞬く間に世界トップクラスのメーカーになった携帯メーカーの急成長の秘密を探っている。
昨年と違っている点は、2014年は国や企業の動向に関する記事がアクセスを集めたが、2015年は商品の性能や発売情報の記事がアクセスを集めたことだ。代表的な記事は以下の通り。
「【週末スペシャル】格安10型タブレット比較レビュー iPadよりグンと安い3万円前後のコスパ高機種は……」
「【趙 章恩「Korea on the Web」】え~ホントにそうなの?GalaxyS6が日本で売れない理由を韓国メディアが分析」
「【戸田覚のIT辛口研究所】iPhoneの弱点を突く! HTCのSIMフリーモデル登場」
「【週末スペシャル】サムスン電子の高性能ミラーレス一眼「NX1」、知られざる実力に迫る」
中国や韓国などアジア諸国からの製品、少なくとも消費者向けの製品に関しては、抵抗感を抱く日本人が減り、身近に感じるようになっていることの表れと言える。