キリングループは2015年9月、社内の400システム/2000サーバーを移行していく基幹インフラをOpenStackを使って構築した。2015年12月までに、すでに約100システムの移行が完了している。ポイントは、サーバー構築時のテストまで自動化することで、サーバー1台当たりの構築コストを最大4分の1にまで削減したことだ。

写真●キリンビジネスシステム 情報技術統括部インフラ技術管理グループ部長の門田晴裕氏
写真●キリンビジネスシステム 情報技術統括部インフラ技術管理グループ部長の門田晴裕氏

 キリンが今回手掛けた「インフラ刷新の最大の目標はコスト削減」(キリンビジネスシステム 情報技術統括部 インフラ技術管理グループ部長の門田晴裕氏、写真)だった。このため、サーバー構築をできるだけ自動化する仕組みを作り込んだ。

 具体的には、サーバーを新しく立ち上げるときに、サーバーのCPUコア数やメモリーサイズといったハードウエアだけでなく、アプリケーションサーバーなどのミドルウエアのバージョンや設定項目まで、現場の開発者が指定できるようにした。手作業なら3~4時間かかるテストも自動的に実施するようにした。