JavaOne 2017レポートの2回目は、筆者が聴講したセッションのうち興味深かったものを2つレポートします。Java SE 9の注目機能である「Project Jigsaw」と、今後の「Project Panama」で提供される「Vector API」に関するセッションです。

 今年は、Java SE 9がリリースされた直後ということもあり、Project JigsawやJShellなどJava SE 9に関するセッションが多くありました。印象的だったのは、これらがOracleの開発者だけでなく、他の企業やコミュニティーによっても行われていたことです。前回のキーノートのレポートで示したように、Project Jigsawに対応済みのライブラリやフレームワークは少なくありません。すでにProject Jigsawを試しているユーザーが多くいることが見て取れるのではないでしょうか。

 その一方でProject Panamaなど、Java Keynoteで示された要注目の新機能に関するセッションが少なかったのが残念な点です。なお、セッション資料はすでに公開が始まっており、JavaOneのSession Catalogのページからダウンロードできます。

Modules in One Lesson [CON6120]

 今年のJavaOneでProject Jigsawに関するセッションが数多く行われる中で、Java SEのチーフアーキテクトであるMark Reinhold氏もProject Jigsawに関するセッションを担当しています。

Mark Reinhold氏
Mark Reinhold氏
(撮影:櫻庭 祐一、以下同じ)
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 Reinhold氏が担当したのは、Project Jigsawの入門として位置づけられる「Modules in One Lesson」と、マイグレーションに関するセッションの2セッションです。両セッションともライブコーディングで行われたため、資料はありません。ただし、セッションを録画した動画は公開されています。