2008年の公開時に大きな話題を呼んだ「うっかりミス」についての特集の2回目を掲載する。

 掲載号の要約部分にある「システムの操作ミスやパラメータ設定の誤りといった『うっかりミス』に直面した経験があるIT技術者は7割に達する――」という事実が持つ意味は重い。

 固有名詞、役職などは、日経コンピュータ掲載当時のままで掲載する。


システムの操作ミスやパラメータ設定の誤りといった「うっかりミス」に直面した経験があるIT技術者は7割に達する――。本誌のWeb調査でこんな結果が出た。開発系と思い込んで本番データを消す、ログオフするつもりがシャットダウンするなど操作ミスが目立つ。

 7月17日から24日にかけて「ITpro」で公開したアンケートに回答してもらう形で調査した。有効回答は184件。このうち、「うっかりミスをしたことがある」、あるいは「職場で見聞きしたことがあるか」との問いに「ある」と答えたのは127件と69%に達した。

図●「うっかりミス」を経験・見聞きしたIT技術者の割合とうっかりミスの具体例
図●「うっかりミス」を経験・見聞きしたIT技術者の割合とうっかりミスの具体例
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 調査ではうっかりミスの具体例も聞いた。システムの運用操作を間違えるケースが目立った。「開発系やテスト系のデータを削除するつもりが誤って本番系にアクセスして本番データを消した」という回答は複数件あった。

 正常に稼働していたシステムを誤操作でダウンさせたパターンも散見された。「あるサーバーを停止するはずが誤って別のサーバーに停止コマンドを投入した」「パッチファイルを適用する対象のシステムを間違えた」といった具合だ。