2015年7月29日に提供が始まったWindows 10は、Windows 7/8.1 Updateのユーザーは無料でアップグレードできる。この11月には、初の大規模アップデートもあった。しばらく様子見していたものの、そろそろ使い始めようと思っている人も多いだろう。Windows 10を使い込んでいくうちに気になる点についてQ&A形式で解説する。

 Windows 8.1からWindows Updateは、セキュリティや不具合の修正用のパッチだけでなく、Windowsそのものも配布可能になった。また、Windows Updateでは、デバイスドライバーなどのハードウエア関連のアップデートやOfficeなどのデスクトップソフトウエア、最近では、サードパーティのソフトなどのアップデートの配布が行われている。

常に変わり続けるWindows 10、Windows Updateはどう変わった?

 Windows Updateで配布されるもののうち、Windows自体のビルド番号を更新するものは「アップグレード」といい、それ以外のものを「アップデート」と呼ぶようだ。「アップデート」は、従来のセキュリティや修正といったものを指す。一般的な用語と混同すると話がややこしくなるため、ここではこの意味で使う場合にはカギ括弧付きの「アップデート」「アップグレード」と表記する。

 Windows 10では、ストアアプリ(および後継のユニバーサルWindowsプラットフォームアプリ)は、Windowsストア経由でアップデートする。Windows自身やドライバー、デスクトップアプリなどは、Windows Updateが自動更新を行っていく。

 Windows Updateは、Windows 10のシステム更新を一手に引き受けているわけだ。Windows 10では、Windows Updateにも変更がある。Windows 10では、アップデート(およびWindowsストアで配布されるアプリ)などをマイクロソフトのサーバーからだけでなく、既に受信を完了した他のPCからも受信する機能が追加された。

Windows Updateには「配信の最適化」と呼ばれる機能があり、マイクロソフトのサーバーからだけでなく、既にアップデートなどを受信した他のPCからも受信することが可能になっている
Windows Updateには「配信の最適化」と呼ばれる機能があり、マイクロソフトのサーバーからだけでなく、既にアップデートなどを受信した他のPCからも受信することが可能になっている
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 これは「配信の最適化」と呼ばれており、ローカルネットワークのPC間であれば、高速に受信が行なわれる。これは、受信したアップデートなどをキャッシュに置き、細かく分割したうえで、まだ受信していない他のPCに配信する。細かく分割するのは、送信側になるPCが複数ある場合、それぞれが違う部分を同時に送信できるようにして、送信側の負荷を下げるようにしているためだ。

 また、受信側は大きなファイルを順次受信するのではなく、分割された各部分を同時に複数のPCから並列に受信することで受信時間を短縮できるメリットがある。