2015年7月29日に提供が始まったWindows 10は、Windows 7/8.1 Updateのユーザーは無料でアップグレードできる。この11月には、初の大規模アップデートもあった。しばらく様子見していたものの、そろそろ使い始めようと思っている人も多いだろう。Windows 10を使い込んでいくうちに気になる点についてQ&A形式で解説する。

 Windowsには、システムメンテナンスの機能がいくつかあり、再インストールやバックアップなどが可能になっている。しかし、Windowsは、過去から段階的に発展してきたこともあり、それらの関係などが理解しにくい。ここでは、これらを整理する意味でWindows 10のメンテナンス関係の機能をおさらいする。

Windows 10のリカバリー機能には何がある?

 まずは、用語に目を向けよう。Windowsでは回復(Recovery)、修復(Repair)、復元(Restore)という言葉が使われている。

 「回復(Recovery)」は、Windows 10では、Windowsを回復する機能を指し、いわゆる「再インストール」のことになる。これは、WindowsフォルダーやProgram Filesフォルダー以下のWindows 10を構成する標準のプログラムなどを全て保管してあったものに置き換える。

 また、「回復」には、「回復コンソール」「回復ドライブ」「回復パーティション」「回復オプション」「回復環境」といった用語がある。これらは、回復機能の一部や回復機能で使われる用語である。「回復オプション」は、「設定」アプリの「更新とセキュリティ」にある「回復」から起動する機能のことで、この画面やここから起動できる機能などを指す。

Windows 10の回復機能は「設定」の「更新とセキュリティ」→「回復」から利用する
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Windows 10の回復機能は「設定」の「更新とセキュリティ」→「回復」から利用する
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Windows 10の回復機能は「設定」の「更新とセキュリティ」→「回復」から利用する

 なおWindows 10の正式な用語ではないが「回復コンソール」を呼ばれることもある機能がある。「回復オプション」の「コマンドプロンプト」だ。この「回復オプション」→「コマンドプロンプト」は、基本的に通常のコマンドプロンプトと同じで、利用できるコマンドに制限はない。

「設定」→「更新とセキュリティ」→「回復」→「PC の起動をカスタマイズ」→「トラブルシューティング」→「詳細オプション」からコマンドプロンプトを起動できる
「設定」→「更新とセキュリティ」→「回復」→「PC の起動をカスタマイズ」→「トラブルシューティング」→「詳細オプション」からコマンドプロンプトを起動できる
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