ロボットが製造現場の隅々に入り込み始めた。先進工場では、人との共同作業が当たり前になりつつある。「インダストリー4.0」とも表現される第4次産業革命は、既に国内のあちこちで現実になってきている。ロボットにはアーム型から人型まで様々ある。製品に応じて自在に動きを変えて「大量個別生産」にも対応できる柔軟さを備えつつ、休みなく“働き”続ける体力もある。そうした先端工場が発する製造ビッグデータが次の改善を生む。人とロボットが共に働く現場にお連れしよう。
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ロボットが現場を変革
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オークマ、ロボットの“夜勤”を人が支援
人と違って、ロボットは疲れを感じない。ロボットだけが働く工場を作れれば、24時間、週7日間フル稼働する、休み知らずの工場を構築できる。それに実際に挑んだのが工作機械大手のオークマだ。しかし現実は甘くなく、当初は思惑通りにはいかなかった。
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TOTO、社員も驚いた匠ロボットの技
熟練の技をロボットが再現─。そんな難題に挑んだのが、TOTOの滋賀工場だ。同社は23年ぶりとなる大型投資で最新鋭の技術をつぎ込み、国内外全ての工場のモデルとなる先端の製造現場を作り上げた。
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日産車体、ロボット500台が“働く”輸出工場
長らく続いた円高不況に苦しみ、国内生産では価格競争力を維持できなくなった製造業の多くが、生産拠点を国内から海外へとシフトさせた。安い人件費を求めて中国や東南アジアに新工場を立ち上げ、為替変動の影響を受けにくい現地生産を拡大させた。