2016年8月30日、小金井市教育委員会は教員向けのプログラミング教育研修「小金井市立小・中学校プログラミング教育研修会」を開催、小学校教諭を中心に140人近くの教職員が参加した。今回の研修会の特徴は、座学だけでなく、プログラミング教育の第一線で活躍する開発者や有識者から直接各プログラミング教材の利用方法などを学べる点。例えばビジュアルプログラミング言語の「VISCUIT(ビスケット)」は開発者である原田康徳氏が、「Scratch(スクラッチ)」は国内の第一人者である青山学院大学客員教授の阿部和広氏が直接教職員に対して説明した(写真1)。

写真1●ビジュアルプログラミング言語の「VISCUIT(ビスケット)」を説明する開発者の原田康徳氏(左)、「Scratch(スクラッチ)」を説明する国内の第一人者である青山学院大学客員教授の阿部和広氏(右)
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写真1●ビジュアルプログラミング言語の「VISCUIT(ビスケット)」を説明する開発者の原田康徳氏(左)、「Scratch(スクラッチ)」を説明する国内の第一人者である青山学院大学客員教授の阿部和広氏(右)
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写真1●ビジュアルプログラミング言語の「VISCUIT(ビスケット)」を説明する開発者の原田康徳氏(左)、「Scratch(スクラッチ)」を説明する国内の第一人者である青山学院大学客員教授の阿部和広氏(右)

 研修会にはVISCUIT、Scratchのほか、ネットやPCを使わずにプログラミング的思考が学べるfor Our Kidsの「PETS」、プログラミング教育の入門キャンペーン「Hour of Code」、プログラミングロボット教材の「LEGO MINDSTORMS EV3」やアーテックが提供する「Robotist(ロボティスト)」、イスラエル発のプログラミング学習ゲーム「CodeMonkey」、お菓子でプログラミングを学ぶ江崎グリコの「GLICODE」、仮想世界を作り上げるゲーム「Minecraft」を小型マイコンボード「Raspberry Pi」で動かしてScratchでその世界を作り上げていく「Minecraft Pi」といった様々なプログラミング教材が一堂に会した(写真2)。

写真2●プログラミング教材が一同に会す。各教材の開発者や代表者、販売代理店が集い、ワークショップの講師も務めた
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写真2●プログラミング教材が一同に会す。各教材の開発者や代表者、販売代理店が集い、ワークショップの講師も務めた
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写真2●プログラミング教材が一同に会す。各教材の開発者や代表者、販売代理店が集い、ワークショップの講師も務めた

 冒頭、挨拶に立った小金井市教育委員会学校教育部指導室の指導室長である小林正隆氏は、現場で実際にプログラミング教育に携わることになる教職員に対して、プログラミング教育の第一人者から話を聞いたり、ワークショップで実際に体験したりといった機会を設けることで、「その成果を各学校に持ち帰り、各学校におけるプログラミング教育の導入に向けた準備に生かしていただきたいと考えている」と研修の主旨を語った。